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ノルウェイの森の霧の中…。

「ノルウェイの森」去年日本で上映されているのを知って、観てみたかった。もうずっと何ヶ月も前にこっちのSydney Film Festivalで上映されるのを知って観たかったけれど見逃してしまった。ついに先月から映画館で普通上映が始まり、お友達と観に行こうと言いつつ時間が合わず、とうとう今日がこの映画を観れる最後のチャンス!だった。朝一番にボスくんにお願いをして、仕事に遅刻をしてまで今朝観に行ってきた。(こんなわがままを許してくれるボスくんが彼以外にいるだろうか。私はどこまで甘やかされているのだろう、と彼のもとで働けていることを改めて心から嬉しく思った。)

原作を、10年くらい前に一度読んだ覚えがある。はずなのに、どんな内容だったのか全く思い出せない。思い出せることといえば、よく意味の分からない本だった、という微かな記憶…。それともあまりにも有名な本だけに自分も読んだことがあるという錯覚に落ち入ってるだけなのか、な。


画像はネットからお借りしました。ありがとう。

もしかすると私が若かったから?それとも私が本気で人を愛したことがなかったから?あれからもう少し年を重ねた今の私なら、あんなに大ベストセラーなこの物語を私も理解することが、好きになることができるかな?そんなことを思いながら映画館へ向かった。

結果、今日一日中どんよりとした霧の中をあてもなくボォーっと歩き続けているような重い気分になってしまった。生と死、性と愛、静と動、清と汚、そういうことをテーマとするタイプの映画は好むほうだと思う、けれど、その全てにおいて何も、映画の中のどの役にも共感することができなかった。

キズキがなぜ自ら命を絶ったのか。彼と直子、ワタナベが三人で過ごした時代がほとんど描かれていなかったからなのか、キズキを失った直子とワタナベの苦しみが伝わってこない。死を選んだ親友、その親友への思い、そしてもがきながらも生きることを選ぶワタナベの心理も伝わってこなかった。

直子が療養所に入ってしまうほど深く心に傷を負ったのはキズキの死だったのか、愛していたのに体が彼を受け入れることのできなかった自分の心と体の相反する矛盾だったのか。僕だけは決して直子を見捨てない、彼女が僕を愛していなくともいいんだ、と、ワタナベの直子へのあの責任感はどこからきていたのか。 彼女を愛していたからなのか、直子もけっきょくワタナベを愛していたのか何なのか。

二人が東京の街を散歩するシーンも療養所で直子がワタナベに自分の胸の内を告げるときのシーンも、私個人的にはもっと静けさが欲しかった。キズキという愛するものを失った悲しみを共有しながらも、それに触れるべきなのかそうでないのか、触れたいのか触れたくないのか触れられたくないのか、もろいガラスの破片の上を歩くような儚さと危なさと丁寧さを感じ取りたかった私の心は、あまりに早く歩く直子とワタナベのシーンとに心が混乱し居心地が悪かった。



直子が自殺を図ったのはワタナベを解放してあげたかったからなのか、それともただ自分の苦しみから抜け出すことができなかっただけなのか。ワタナベの口癖である「もちろん」。直子はそれを止めて欲しいと願った。この言葉が意味するものはワタナベの人の良さなのか弱さなのか、もっとワタナベという青年の性格を表現するカギとなってよかったはずなのに中途半端なキーワードになってしまっていた気がする。

緑とワタナベの愛もとても伝わりにくかった。直子と緑という二人の女性への愛の間で葛藤するワタナベの気持ちも伝わってこなかった。もう十分苦しんだから幸せになりたいと願う緑の今までの苦しみさえも分からないだけに、彼女の自由奔放に振る舞う弱さも可愛さも健気さも何も伝わらない。

直子までもが自ら命を絶ったときワタナベはどういう思いだったのか。悲しかったのか、悲しかったのだろう。でもその悲しみの中に正直どこかで何かから解放されたような自分の中の黒い部分があったりしたのだろうか。「愛しているよ。とっても。」直子の死後の緑への電話での言葉。ワタナベの緑への愛が伝わってこないだけに全てが空っぽに聞こえてしまう。

憧れているのか尊敬しているのか、それともこんな男にだけはなりたくないと思っているのか、両方かな、永沢さんというワタナベの先輩も、自分も患者だと言っていた直子の療養所で直子のお世話をしていたレイコさんも、本当は絶対重要であろう人物たちなのに、彼らの苦しみや人間味、関係性が何も伝わってこないだけに彼らの存在が余計この映画を理解不可能なものにさせてしまっていたように感じた。だから永沢さんのワタナベに向けるアドバイスも何も響いてこないし、それが実は自分自身へ向けていた言葉なのかどうかも、そしてそれをワタナベは本当は知っているだろうことを彼も分かっていたのか。永沢さんの彼女、ハツミさんが彼と別れた二年後に誰かと結婚をし、そして自殺をした気持ちも伝わってこない。レイコさんがなぜ直子の死後ワタナベを訪れて抱いて欲しいと言ったのか、その必要性が何だったのか、何も伝わってこない。



これは私だけかもしれないけれど、映画の最後でワタナベが「僕はどこにいるんだろう?」と呟いたときに、私は上海ベイビーを思い出した。でも私は上海ベイビーを何度も読んでいるし、大好きだし、それにノルウェイの森と上海ベイビーも全然違うお話だけれど、自分と性の関係を持つことができない恋人、その彼への深い愛と彼から受ける深い愛、見捨てることのできない優越さと苦しさ、恋人とは真逆のドイツ人男性とのセックスやその彼と恋人との二人の男性への愛、とか、なぜか上海ベイビーが頭をよぎった。

ノルウェイの森を観ている始終ずっと、自分以外のみんなが大酒を飲んで泥酔して大騒ぎしているのに自分だけがシラフであぁみんな酔っぱらってるなぁ…って冷静で、そんな感覚と似ていた。どんなに体を張った演技でも、口からよだれが垂れてもどれだけ性的描写がでてきても、気が狂ってわめいても、あぁ悲しいん だぁ、へぇやっぱり自殺しちゃったんだぁ、あぁ泣いてるねぇ、何も伝わってこないからそんな冷めた感覚でとてもとても遠く離れたところから観ているように感じた。私は感受性に乏しい人間なのだろうかと少し自己嫌悪にまでなった。

そんな何ひとつ伝わってこなかった共感できなかったのに、じめじめとした湿った霧に包まれた森の中をあてもなく歩く、どんよりとした匂いと感触だけはずっと一日中まとわりついている、私にとってはそんな映画だった…。でももう一度原作、本を読んでみたいなぁ。また共感できなかったら、あんなに日本の文学史上に残るベストセラーも私には理解できないとすっぱりあきらめよう。

唯一好きだったのはあの時代のファッションとインテリアだけ、だった。。よ。


深く愛すること。強く生きること。それが伝わってこなかったんだよぉ…。

feeling muzzy… ;(
nao xx
reade more... Résuméabuiyad

ふむふむ、ほむほむ。

なんだっけかなぁ…、YouTubeで何かを探してたらでてきたこの映像。何ぞよな?と、何かおもしろいものが出て来そうな予感のする映像についつい見入ってしまった。1分半以上経って現れた少女の衣装におもわず「おぉぉっ!カッコいい!」と惚れてしまった。



歌自体は別に好きでも嫌いでもなく、まぁ私のtasteでは正直ない。でもこの少女が気になった。調べてみたらなんとあのWill Smithの愛娘だったのねー。ふむふむ。2000年生まれ、まだ10歳だって。子供らしい子供らしくないの意見はここではちょっと横に置かせていただいて、美人だし、なによりも10歳にしてのこのセンスにびっくりだわ。

親の七光り、セレブリティーだから、そういう要素はなきにしもあらず?かどうかは知らないけれど、とにかくお洒落でびっくりしてしまった私でした。

それだけです(笑)


いやぁ、ほんとうにお洒落だなぁ。


まねしたいヘアスタイルも盛り沢山!

それにしてもお父さんにそっくりだね!

Very inspirational!!
Love and Smile :)
nao xx
reade more... Résuméabuiyad

Addiction...

私が唯一、毎年かかさずに観ている番組がひとつだけある。今日はそのことについてちょっと語ってみようかなぁ。"So You Think You Can Dance" 、日本では "アメリカン・ダンスアイドル" というタイトルでFOXで放送されているみたい。

簡単に説明するとこれはダンスを競い合う番組で、いろいろなジャンルのダンサー(18歳から30歳まで)がオーディションを勝ち残り、最終的に男の子10人、女の子10人の計20人が競い合う。男の子と女の子のペア10組に分けられて、毎週ランダムに与えられたお題?を踊らなくてはいけないの。JazzダンサーがHipHop、B-boyがサンバだったり、自分のスタイルではないダンスが与えられることも多々ある。自分のスタイルをうまく踊れるのは当たり前で、自分のジャンル以外のダンスをどれだけ踊れるか、versatileでなくてはいけない。

そのダンスを観て視聴者が投票。そしてその翌日に投票数の一番少ない3組、Bottom3がそれぞれ個人で自分のスタイルで踊る。そして審査員が話し合い、その結果男の子1人と女の子1人が落とされる。番組が進むにつれてTop10(男の子5人&女の子5人)になると、それまでのペアは解消されていろいろな人とペアを組んで踊るようになることが多い。シーズンによって異なるときもあるけど。

だいたいオーディションの時点から自分のお気に入りは存在するもので、きちんとしたトレーニングを受けたことのないストリートダンサーが成長しながら勝ち抜いて行くこともあるし、それがおもしろい。番組を観ながらだんだん踊りや性格が好きになってお気に入りになってくる子もいる。

今年2011年はSeason8が今やっていて、私がこの番組にはまったのはSeason3の途中から。たまたまTVをつけたらやっていた踊りに引き寄せられた。番組の趣旨がよく分からず、その当時の自分の英語力が番組についていくのが難しかったのもあるし、でもそれでもブラウン管を通して映し出されたダンスに魅了されるのに語学力はそんなに必要ではなかった。以来毎週このダンス番組に釘付けになったよ。特にSeason3、4、5は大好きで素晴らしい。個人的にはSeason6以降少しずつ下降気味?まぁそれはここではよしとして。

この番組の何が好きかって、肉体美とアートの融合。毎週毎週その瞬間が訪れるわけではない。Season毎に2、3回起こるかな?素晴らしい音楽、素晴らしい振付け、そして素晴らしいダンス。それがひとつになった時に私に襲いかかる衝撃が大好きでたまらない!

サーカス団、Cirque Du Soleilなどを観るときにも同じ衝撃が起きる。人間の肉体というものは訓練を積めばこんなにも素晴らしい美を造り得ることができるのかと、ただただ感嘆するばかり…。私のここで言いたい肉体美とは見た目の美ではなくて、まぁそれも多少ある、鍛え抜かれたしなやかな筋肉は美しい、そしてその肉体が見せる技の数々、感情表現、パートナーと息がぴったりあった時に生まれるプロというべき完璧さ、本当に鳥肌が立つ。

そしてこの番組は振付け師が本当に一流だと思う。その中でもMia Michaels(ミーア・マイコーズ)はとても素晴らしい。彼女の造り出す演出が大好きだ。

そろそろ今日一番言いたかったことの本題へ(笑)

Season1から今放送されてるSeason8までの歴史の中で、私が大好きになった素晴らしいダンスはいくつもある。その中でも私が忘れることのできない、こんなにも心を強く突かれたことはないダンスがひとつある。Mia Michaelsが振付けをした、Season5でKayla(ケイラ)という女の子とKupono(カポーノ)という男の子が踊った『Addiction』という踊り…。

Kaylaがaddict(中毒者)、Kuponoがaddiction(私たち人間を中毒にさせるもの)を演じたダンス。それが麻薬であれアルコールであれ、はたまた例えば暴力を振るうパートナーだったとしても、頭では自分には良くないものだと分かっていたとしても、それから逃れることのできない辛さ、中毒…。



特にKuponoは本当に素晴らしいと思った。私は素人だからダンスに関する技術的なものは分からない。この番組を観ているほとんどの視聴者が私と同じだと思う。技術的なものよりも何よりも、この二人の演技力に心を打たれたのだと思う。素晴らしいダンサーというものは、素晴らしいテクニシャンであるのと同時に、素晴らしい俳優である必要もあるのだと気付かされた。

Kuponoの演じるaddictionは本当にダークで、でもダークで恐ろしいだけじゃない。私が一番好きな場面は、KuponoがKaylaの首を優しく支えながら、そして絞めるところ…。そう、addictionは優しくもあり、それが決して自分のためになっていなかろうと、自分の支えとして存在し続ける。だから抜け出せない、振りほどけない。それにもがき苦しむ様子をKaylaもとてもうまく表現していると思う。彼女の色の白さがまたよく合ってる。

そして多くの人間が抜け出すことのできないAddictionというものの至福感と恐ろしさ、それをダンスという手段でこんなにも素晴らしく表現したMia Michaelsを、天才だと思った。私はあまり普段この天才という言葉を使わないと思う。うわぁ、すごいなぁって思うことはよくあるけれど、こんなにも強く衝撃を与えてくれるものに、それを造り出す人に出会うことはそうそうない。いつかアメリアへ行くことがあるなら、いつか彼女の造り出すダンスを生で見てみたい。

下はSeason5のFinaleでKaylaとKuponoがもう一度『Addiction』を踊ったとき。一度目のときよりもさらにいい。KuponoがKaylaの足を頬で撫で上げるときの表情が断然いい!二人の踊りのきれもいい。二人離れて踊っていてKuponoがKaylaの腕を握るときに近づくときの二人の間合い?も一回目に比べて断然いい。





この歌、Sara Bareillesの "Gravity" もほんとうに素晴らしい曲だね。



Something always brings me back to you.
It never takes too long.
No matter what I say or do,
I'll still feel you here 'til the moment I'm gone.

You hold me without touch.
You keep me without chains.
I never wanted anything so much
Than to drown in your love and not feel your rain.

Set me free, leave me be.
I don't want to fall another moment into your gravity.
Here I am and I stand so tall,
Just the way I'm supposed to be.
But you're on to me and all over me.

You loved me 'cause I'm fragile
When I thought that I was strong.
But you touch me for a little while
And all my fragile strength is gone.

Set me free, leave me be.
I don't want to fall another moment into your gravity.
Here I am and I stand so tall,
Just the way I'm supposed to be.
But you're on to me and all over me.

I live here on my knees as I try to make you see
That you're everything I think I need here on the ground.
But you're neither friend nor foe
Though I can't seem to let you go.
The one thing that I still know is
That you're keeping me down.
You're keeping me down.
You're on to me, on to me, and all over...

Something always brings me back to you.
It never takes too long.

日本語歌詞を見つけたよ。ここ

なんか私、ジュエリーのときよりも熱く語っちゃったね(笑)だってね、素晴らしいんだもん!今後も少しずつSYTYCDから私のお気に入りダンスのことを書いていこーっと。

もう一度寝る前にAddicition見よう。

この番組で英語の単語もいっぱい覚えたなぁ…

Tremendous, Stupendous, Fantabulous, Phenomenal, Extraordinary, Remarkable... How can I express this amazing feeling I have...

Sweet Dreams
Love nao xxx
reade more... Résuméabuiyad

トイレット



見たいなぁ、この映画。
シドニーで見られるようになるのはいつかな…。

帰国した時にDVDで見るか、発売したら送ってもらおうか。
誰か見た人?よかった?


Have a lovely day!!
nao xx
reade more... Résuméabuiyad

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