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Tudor Re-enactment(チューダー リ・エンアクトメント)-3-

チューダー期(イギリスの、ほぼ16世紀)の、リ・エンアクトメントのイメージを、2009年夏、グリニッジ海事博物館でのイベント「Henry Days」より、最終回。
今日は、貴族のコスチューム。

Portrait of Tudor Lady
チューダー・レィディ

この女性も、以下のイメージの大半はリ・エンアクトメント・グループHungerford Household(ハンガーフォード・ハウスホールド)の皆さん。
Cambridge近郊のLong Melfordという村にある、Kentwell Hall(ケントウェル・ホール)のチューダー・リ・エンアクトメントにレギュラーで出演している。(ちなみに、ここのお屋敷はチューダー以外でも、ヴィクトリアン期、第二次世界大戦中のリ・エンアクトメントのイベントを定期的に催している。くわしいスケジュールは<このページ>)

Tudor Gentleman
こちらはチューダー紳士

Tudor Gentleman with... Canary Wharf far behind!!
この男性を撮って後で気がついたら、背景はカナリー・ウォーフの高層ビル群だった・・・(笑)。

More lecture for Tudor costume
右写真の女性がコスチューム史の専門家で、コスチュームに関するミニ・レクチャーの時間がある。

このときの解説は・・・チューダー貴族とはいえ、高価な刺繍や織地をふんだんに使えるわけではなくて、ちゃんと節約して使っている。左の写真の女性のドレス・スカート部や袖の、目に付く部分はジャガード織地が使われているが、重ねスカートの下で見えない部分には使われていない。右の男性のシャツの飾りテープがここで終わっているのは、そこから上はジャケットに隠れるため、つけても「もったいない」ということ。

Tudor ladies costume was explained
そして、ドレスや被り物がどのような構造で出来上がっているかの解説。

Famous Tudor "Cod Piece"... How they grew!!
一番うけていたのがこれ。

チューダー期の紳士方のコスチュームで有名な「コッドピース」がいかに「発達」していったか・・・左から右へ。
このCodpieceてっきり魚のタラ(Cod)と何か関連しているのかと思ったら(タラの切り身・・・のように聞こえる・・・笑)、中世英語のCodからきていて「○○玉」の意味だそうな。なんともあけすけだが、確かに・・・(笑)。

Queen Elizabeth I's favourite dance
これは、別のロケーションで、別の時間帯。チューダー・ダンスのミニ・レクチャー。
エリザベス1世のお気に入りのダンスで、当時貴婦人方がつけていた、硬い胸板状コルセットを持って、
よっこらせっと放り上げる・・・。

Let's dance !!
みなさんでLet's dance...

Tudor dance
なかなか優雅なもの。

Tudor musicians
伴奏のミュージシャン達。

Tudor Battle re-enactment
こちらでは、別のチームが「模擬戦」のデモンストレーション。

Henry VIII was interviewed
今日の主役、ヘンリー8世はTV局のインタヴュー中(笑)。

Portrait of Henry VIII
なかなかゴキゲンの王様。


おまけヴィデオその1は、映画「Elizabeth」より、エリザベス1世の即位式でのダンス。ここでも「よっこらせ」している(笑)。




おまけヴィデオその2、Kentwell Houseの夏のリ・エンアクトメントを撮影したものを見つけた。10分近くで少し長いが、実際に行ってみた気分が味わえることうけあい・・・。

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Tudor Re-enactment(チューダー リ・エンアクトメント)-2-

チューダー期(イギリスの、ほぼ16世紀)の、リ・エンアクトメントのイメージを、2009年夏、グリニッジ海事博物館でのイベント「Henry Days」より、第2回目。
今日もいろいろな「仕事」の続き。

Tudor Girls Division
ご婦人方の仕事はもっぱら、糸紡ぎ、染色、機織、刺繍、などなど、布帛にまつわるもの。
ここではウールを紡いで、ウール糸を作り、天然染料で染色、の、デモンストレーション。
天然染料でも、これだけ鮮やかな色が出せる。それでいて、こっくりとした深みのある色。
右上はウールではないけれど、リネンの刺繍。
イギリスでは綿花は自生していなくて、インドや中東から輸入されるためほとんど普及していなかった。
下着やブラウスに使われるのは、たいていこのリネン。

Cord plaiting
写真真ん中の女性がせっせと作っているのは「組みひも」。たいていウールで作られる。
右は彼女がベルトから提げていたもの。「何?」と聞いたら、開けて見せてくれた(写真中上)。
ピンホールダー。被り物や帽子を留めたりいろいろと使われる。
安全ピンはないので、この待ち針状のピンを使う。
左下は、やはりベルトから提げて使うポシェット。

Chat
こちらでは編み物と縫い物。

Tudor Jeweller
ジュエラーのおじさん。

Portrait of an alchemist
この先生は、医者兼、錬金術師。

Alchemist's Chamber
患者の診断で重視されるのは「尿」。
色や透明度、臭いはもとより・・・味も診断のうちに入っているとか・・・うぅ・・・。

Alchemist's Chamber
さまざまな薬。かなり怪しげ・・・だが。

Herbalist's Chamber
一方こちらは、ハーバリストのテント。いわば現代の「薬剤師」にあたるだろう。

Herbalist's Chamber
同じくハーバリストのテントより、壜のいろいろ。

Tudor Hawker
こちらは「鷹匠」。
鷹狩りは中世・チューダー期にかけて、王侯貴族の娯楽であり社交イベント。
自ずと「鷹匠」はとてもいい待遇を受けている。この鷹匠の奥方の見事なチューダードレス!!
彼らはRaphael Historic FalconryのEmmaとMike Raphaelご夫妻で、歴史的鷹狩りを研究・伝承している第一人者。
リ・エンアクトメントのイベントで「鷹狩り」といえば、たいていここのチームから参加の場合が多い。

Portrait of Tudor lady
最後に、奥方様の写真をチューダー絵画風に・・・。
うーん、現代人ではないかもしれない(笑)。


次回は、貴族達のコスチュームを中心に。
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Tudor Re-enactment(チューダー リ・エンアクトメント)-1-

今日からは、中世のその後に続くチューダー期(イギリスの、ほぼ16世紀)の、リ・エンアクトメントのイメージを、2009年夏、グリニッジ海事博物館でのイベント「Henry Days」より。

このイベントではチューダー期クラフトのデモンストレーションがいくつか行われていたので、まず今日はクラフト中心に・・・。

Portrait of a Painter
チューダー期の「着彩師(Stainer)」さん。

この頃にはまだ「画家(Painter)」という職業はあまり確立していない。やっと王侯貴族の間で肖像画が普及し始めたばかり。「画家」といえばいまだにもっぱら教会の壁画が中心。
それとは別に「Stainer」という職業があって、ステンシルで壁や布帛にペイント(あるいは、染付け)する。タペストリーや刺繍はやはり高価なものなので、安価手軽に、それでも美しく飾りたいという時は「布地にペイント」。階級・地域を問わず、広く普及していたもののよう。

Painter - collage
ステンシルか、木彫りスタンプで(現在インド更紗などのプリントに使われているものと、ほぼ同じようなもの)
輪郭線を描いたところに、着彩していく。

Painter's pots - collage
着彩師さんの絵の具壷。

Painters' atelier


媒体は膠(にかわ)で、ラビット・グルーともよばれ、ウサギの皮から作られる。これとさまざまな顔料を混ぜ合わせて絵の具が作られる。衣服にも刺繍代わりにプリントされるが、耐水性があまりないので、洗濯には耐えない。しかし昔の人は、下着だけ洗濯して、上着やドレスは洗濯しないので大丈夫。(日本の昔の着物を「洗濯」しないのと同じ原理。)

Paints
顔料と絵の具を、しげしげ観察・・・日本画用の画材とあまり違いはない。

Portrait of a Manuscript Painter
お隣のテントは「写本師」さん。

Manuscript painter's atelier
主にカリグラフィーを中心に、一部着彩木版画が挿絵として使われている。

Tudor Pottery
絵師さん達の絵の具壷がいいなあ・・・と思って見ていたら、陶芸家のテントを発見。

左上のひものついたボトルは「水筒」。当時はまだコルクは南欧からの輸入品だったのであまり庶民には普及していない。木製の栓にガーゼのような薄い布をかませて押し込む。
右上は「貯金箱」というか・・・小銭入れというか・・・。普段はここにコインをためておいて、いざと言う時に使う。中世やチューダー期のマーケットのあったところを発掘すると、この貯金箱を割って大枚をはたいた、痕跡がいくつも見つかる、とか。首の細くなったところに紐をつけて・・・マーケットへ提げて行く。
左の下は「じょうろ」。水の中に全体を沈めて水を浸し、上の穴に親指で蓋をして水から引き上げる。すると、このじょうろの中には水が入っている。植物の上で親指をあけると、空気が入って、水が下の穴からシャワーのように出る仕組み。

Tudor Potter
真ん中の彼が陶芸家、Trinity Court Potteries(トリニティー・コート・ポタリー)のJim Newboult(ジム・ニューボールト)氏。

Tudor Potter
デモンストレーション。

手回しのロクロは、写本に描かれた挿絵や発掘品を参考にして、彼自身が製作したもの。重いオーク材で作られているので、手で回して勢いをつけると慣性で回り続ける、それを利用して器を作る。もちろん足踏み式に比べて、粘土を引き上げている間にも、手を止めて、何度かスピンを加えてやる必要がある。回転をよくするために、ラードなどの油脂をロクロにかませるそうだ。
彼の作品およびコンタクトは、このThe Tudor Marketウェブサイトから、左下のTRINITY COURT POTTERIESのテントをクリックすると見ることができる。ここには、もちろん他にも、いろいろ面白いリプロダクション工芸家が集められているので、ご興味のある方はあちこちのテントをクリックしてみて欲しい。

Tudor Pottery
イギリス製デルフト焼のリプロダクション

Tudor Armourer
こちらは「武具師」さん。
チューダー期の鎧は、スティール板を繋ぎ合わせ、組み合わせて作るため、完全別注、そしてすべてハンドメイド。
(中世の鎧はチェーンでできている部分も多いので、多少サイズに融通が利く。)
お値段の方は、一番基本的なセットで3000ポンド(40万円位)から始まるとか・・・騎士になるのは安くはない話。


次回も、まだまだ続きますよ。
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Kotomiジュエリー近況-追加製作

チューダー・リ・エンアクトメントのイメージ・・・と予告したけれど、その前にちょっと「広告」。
Kotomiジュエリーの追加製作UP。やれやれ、これで後はクリスマスまで、取引先と連絡を取り合いながら、納品に集中するだけ、のはず。
8世紀ケルト写本「The book of Kells(ケルズの書)」の復刻版の上で、初期中世のイメージで撮った前回のイメージが結構気に入ったので、また同様に撮ってみた。

N-1508, N-1509, N-1510
N-1508, N-1509, N-1510 センター石:すべてクオーツ

N-1511, N-1512
N-1511, N-1512 センター石:どちらもブルー・サンストーン

N-1513, N-1514
N-1513, N-1514 センター石:どちらもスモーキー・クオーツ

N-1515, N-1516
N-1515, N-1516 センター石:どちらもスモーキー・クオーツ

N-1517
N-1517 センター石:アメジスト

N-1518, N-1519
N-1518, N-1519 センター石:どちらもスモーキー・クオーツ

N-1520
N-1520 センター石:スモーキー・クオーツ

N-1521
N-1521 センター石:スモーキー・クオーツ

N-1522-4, N-1525-7, P-3207-10
N-1522-4, N-1525-7, P-3207-10 グリーン・アゲート、フラット・ビーズ。

N-1528-32, P-3211-15
N-1528-32, P-3211-15 カヤナイト、フラット・ビーズ。

N-1533-5
N-1533-5 ラブラドライト、ドロップ・ビーズ。

N-1536, N-1537-40, N-1541-3, N-1544-5
N-1536, N-1537-40, N-1541-3, N-1544-5 スモーキー・クオーツ、フラット・ビーズ。

N-1546-7
N-1546-7 センター:ガラス凸レンズ。

N-1548, N-1549
N-1548, N-1549 センター石:ルチル・クオーツ、スモーキー・クオーツ


次回は、こんどこそ・・・チューダー・リ・エンアクトメントのイメージいきますよ。
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