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Kentwell Hall(ケントウェル・ホール)チューダー・タイムトラベル・イベント-1-

4月の終わりごろ、ちょうど世間はロイヤル・ウエディングで大盛り上がりだった頃に、Suffork(サフォーク)のLong Melfordという小さな町に、一泊で出かけていた。
目的は、この町のはずれにあるKentwell Hall(ケントウェルホール)で催されていたチューダー期のリ・エンアクトメント。ここではチューダー・タイムトラベル・イベントと呼ばれている。
建物自体がチューダー期の建造なので、年に何度かホリデー・シーズンに合わせて、チューダー期のコスチュームを着て、働く農村の様子や、クラフトマン、お屋敷の「従業員」や、そのお屋敷に暮らす貴紳階級の生活を、当時のままに再現するイベントが催される。
(このホールでは、チューダー期以外にも19世紀ヴィクトリア期や1940年第二次世界大戦頃ののリ・エンアクトメントも開催されている。イヴェントカレンダーは<このページ>)

私のよく見に行くHampton Court Palace(ハンプトンコート・パレス)のイヴェントは、ヘンリー8世と妻達、つまり宮廷生活の再現が前提だとしたら、ここはもっと田舎風で、地方の貴紳階級の暮らし。
緑豊かな広大なホールの敷地で繰り広げられるイベントは、ナチュラルで一段とリアリスティック。
Kentwell Hall - Tudor re-enactment
ケントウェル・ホール自体はこんな建物。
初期16世紀の建造で建物の周りを、「堀」が取り囲んでいる。
「堀」といっても、中世の城のように防衛上のものではもはやなくて、
この頃には純粋に、美的要素と「権威付け」のために、屋敷に付け加えられたもの。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
門を入って、最初に出会ったのが裸馬に乗る女性。
当時の農民は、鞍などという高価な物は付けなかったのだろうな・・・。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
大型の剣使いの練習、

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
の、後は騎士殿ランチ中。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
このテントは、紋章官のおじさま。
配偶者氏の姓Faircloughと、仕事、趣味などを盛り込んで、即興で彼に紋章を作ってくれた。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
紋章官殿の参考資料。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
お屋敷の近くでは、紋章官の奥方が楽しそうにおしゃべりしている。
ちなみに・・・ここに参加しているのは、皆さんプロではなくて、素人で、でも歴史が趣味という人達。
それでも、ここでは話し方まで徹底していて、「Yes]というかわりに「Aye(アィ)」、「No」というかわりに「Nay(ネィ)」。目が合うと「Hello]ではなくて「Good-day(グッディ)」。 話の内容も「今日のロイヤル・ウェディング、テレビ録画してる?」なんてことは、けして話さない。その時代の人たちが話していた・・・で、あろう内容しか話題にしない。
Kentwell Hall - Tudor re-enactment
堀の内側の、屋敷内の敷地では「ご主人様」とお嬢さんたちが、外の様子を見に出てきたところ。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
お屋敷付属の農場では、ちょうどランチタイムで、あさっての五月祭のために、演奏やダンスの練習中。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
画面から右の方で、実はタイムワープしてきた現代人も混じって、
チューダー・フォーク・ダンスの練習。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
「もうちょっと練習しなさいね・・・。」(?笑)

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
農場前の空き地では、五月祭用のメィ・ポールを準備中。
当日はこれに長いリボンを飾りつけ、そのリボンを手に手に踊る・・・・はず。<こんな風に

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
おじいちゃま方が作っているのは、メィ・ポールの先につける、くす球飾り。
メィ・ポールの横には端切れのリボンがバスケットに入っている。
「願い事」とともに、このリボンをくす球やメィ・ポールに結びつける。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
農場のあちこちで、グループごとにランチの準備ができてきている。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
ランチタイム。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
出前もあり。

Kentwell Hall - Tudor re-enactment
自然の中で食べるチューダーランチは、最高のご馳走かも。
次回も引き続きKentwell Hallより、農場の様子を見て回ろう。

Kentwell Hall:オープンとイヴェントのスケジュールは、<このページ>を参照。
カラーや枠組みの入っているのが、イヴェントでオープンしている日にち。カレンダー上の日にちをクリックすると、簡単なイヴェント内容の案内のページに飛ぶ。それ以外の日(つまり無地の日)は、閉館。アポイントメントが取れると、見学も可能。
イヴェントの日は11時~5時の開館。
入場料: 基本的には大人£9.95、子供£6.50なのだが、イヴェントによってその基本料に最高£8ポンドまでイベント料が加算される。(各イヴェントの入場料も、カレンダー上の日にちをクリックした先のページの、一番下に表記されている。)情報は2011年春現在。
アクセス: Long Melfordの町の北のはずれにあるのだが、このLong Melfordの町には鉄道が入っていない。
一番近い鉄道駅はSadbury。Sadburyのバスターミナル(鉄道駅から歩いて2分)から、716番バス(平日のみ、土日運休)で10分。30分に一本、毎時03,33分すぎに発車。(ただし9時台から14時台まで)<英文インフォメーションはここ
他に236番バスも走っているが、これは平日1時間に一本、土曜日も走っているが2時間に一本。<英文タイムテーブルはここ
タクシーも駅で待っている(時もある)が、大体片道£10ぐらい。(情報すべて2011年春現在)
もう少し公共交通で便利だったら、頻繁に行けるのだけどな・・・。しかし、ちょっと不便なので、観光客は少なくて、車で集まってくるローカルな家族連れが大半。

地図と入口:

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