今回は買い物から離れて、真面目に(?)ショウガーデンのイメージ。
いつものことながら、「昔風」のものが好きなので、目に付いたコテージガーデン。
屋根に芝や野草を植えたり・・・というのは、エコ的でもあるためか、
ショウガーデンで近頃よく見かける。
ハードエッジのものはあまり好きではないのだが・・・、
ソフトな野草系の植物と、スティールのコントラストがきれいに出たイメージ。
これも面白かったのでつい撮ってしまった。「裸の庭」というタイトルで、
クリアのアクリル容器の中で植物が「水栽培」。
どうして薔薇まで「水栽培」出来るのか、まったく謎・・・。
アガパンサスとアジサイで、ブルーと白の組み合わせが爽やか。
「詩人の庭」をテーマにしたショウガーデンの一角で、これは「バイロン卿」。
情熱的で、デカダンでゴージャス・・・いかにもバイロン(笑)。
ここにぜひ、おかけになっていただきたいもの。
人の列が出来ていたので、何かと思って我々も並んでみた。
真っ暗なマーキーの中は「夜の庭」というテーマのショウガーデン。
テラスのダイニングセット。
花の形にガラス(?)で作られたライティングは、不思議な美しさ。
外では燦々と日の照るいいお天気、の、ダイニングガーデン。
野菜やハーブを取り入れた庭、というのも、トレンドの一つ。
これもその例。テーブルに真ん中のポットからハーブをちぎって、
そのまま、サラダに載せて食べよう・・・という感じ。
これは、虫達と仲良くなる庭。
蝶や蜂の好むブットレアを中心に、丸太を束ねたフェンスや、束ねたバンブーでは、
蜂や天道虫が冬越しをするのに最適。
これは「地質学者の庭」的なテーマだったと思うが・・・、
蝶がプラスチックの恐竜が気に入ったようで、ずっとその上で休んでいた。
グラス(草)系のものと、背の高い花が寄せ植え。風にそよぐ感じが、なんともいえずすがすがしい。
パブをテーマにした、ミニ・ショウガーデン。
レトロなイメージは、第二次世界大戦中のHome Guard(ホームガード)の庭。
本国で重要な農業・銀行・教育・鉄道・食料品販売に携わる人々は、軍の徴集から除外されていたのだそうだ。
海峡を挟んだ大陸側がすべてドイツ軍占領下にあって、イギリス本国もドイツ軍の侵略がいつでも起こりえる状況下。
その徴兵から除外された一般市民が、全く自発的に、自由時間に武器を持ち寄り軍事トレーニングを始めた。
日本で言えばさしずめ「竹槍部隊」なのだろうが・・・、そこは「悲壮感」絶無のイギリス、大真面目なのだが、どことなく呑気なユーモアが漂っている。
60年代から70年代にかけての、TVの人気プログラム「Dad's Army」(「父ちゃん部隊」って感じだろうか)も、このホームガードにまつわるコメディ。
日本よりは随分ましだったのだろうが、イギリスでもヨーロッパ大陸からの食料ルートが断たれて、食料が欠乏、配給制度が採られる。耕せる土地は、すべて野菜や食料の栽培に当てられた。
この庭の奥に張られているポスターの、「Dig for Victory」(勝利のために耕そう)がそのスローガン。
他にも有名なのは「Keep calm and carry on」(平常心で日常を続けよう)。
ドイツ軍のミサイル攻撃が続いた南イングランドだそうだが、ロンドンでは、地下深い地下鉄の駅を防空壕代わりに、毎日地下鉄の駅に雑魚寝、毎朝駅から淡々と出勤が続いたとか。「動揺したら、ドイツ軍の思うツボ」意地でも「日常」を保つのが、ロンドンっ子の心意気。
「歴史上敗戦を知らない国」のイギリス人が、いまだに戦争自慢をすると、ちょっと鼻につくが、普通の人々の淡々とした、心に余裕のある平常心ぶりには、とても好感を持つ。
幸い今のところイギリス国内には、物理的な「戦争」という自体は起こっていないわけだが、「不況」や「失業」が現代での「戦争」なのかもしれない。
なので、景気が傾いてきて以来、「Dig for Victory」や「Keep calm and carry on」のメッセージが、再び目に付くようになってきた。それも、ちょっとシニカルなイギリス人特有のユーモアの部分も含めて・・・。
同じくホームガードの庭の、アンダーソン・シェルター(防空壕)。
郊外の家では、庭にトタンとコンクリートでこんな防空壕を作る。
ドイツ軍のロケット攻撃警報が出ると、家族は皆ここに逃げ込む。
そういう歳のうちの配偶者氏などは、よく覚えているらしい。
ホームガードの庭の、納屋の屋根にも植え込み。
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